前回のページまでは、バイクのバッテリーについて、「時間率」という単位があることについて簡単に説明しました。この時間率は、バイクのバッテリーが時間当たりどれだけの量の電気を取り出せるかの能力を示した数値です。ですから、もしバイクのバッテリーを交換する際には、この単位をよくチェックして、規格の合ったバッテリーに交換する必要があります。そこで今回のページでは、バイクのバッテリーを交換する際に気を付けたい、バッテリーの規格に関して詳しく説明していきたいと思います。
現在では、バイクのバッテリーの規格には、開放式というものと、「VRLA」という二種類のタイプがあります。このうち、以前では開放式のバッテリーが主流でしたが、現在ではスクーターなどが人気となっていることもあって、メンテナンスがあまり必要のない、コンパクトなVRLAタイプのバッテリーの方が主流となっているのが現状といえます。
それではここで少し、バイクのバッテリーの規格がそれぞれどういった特徴であるのかについて解説していきましょう。VRLAタイプのバッテリーの特徴は、バッテリーの蓄電方式です。この方式のバッテリーは、使用中に内部で発生するガスを内部の極板から吸収するという構造を持っていることです。また、バッテリー液を、余分な液を内部に残さないようにしたことで、コンパクトで密閉性の高い構造にしたことが大きな特徴と言えます。
バイクのバッテリーは、その内部にあるバッテリー液が減ってしまうとそれを補う必要が生じてきます。また、あまりにも減ってしまった場合には、バッテリー自体を交換することも必要です。
VRLA方式のバイクのバッテリーは、密閉性の高い構造なので、バッテリー液が減らない特殊構造であることが大きな特徴でありメリットといえます。この方式のバッテリーを使用していると、バッテリー液を補充しなくても良いのです。また、バッテリーは走行中に蓄電していますが、過充電になっても、この方式のバッテリーは、過剰に発生したガスを安全弁から逃がす仕組みを持っています。このようなバイク初心者にとって嬉しい特徴の多い、VRLAタイプのバッテリーが現在、人気となっているのはある意味、当然のことと言えるでしょう。